2008年5月31日(土)
in
out
温泉郷
名称
所  感
62 7:55
8:12
別府
錦栄温泉
レンタサイクル開始まで別府駅山側の共同湯を廻る。2階建てアパートのような公民館の1階部分が共同湯となっている。浴室と脱衣所が一体型となっており、小さな小判型浴槽が一つの典型的な別府の共同湯の姿であった。透明、無味、無臭の浜脇からの引き湯である。ただし、浜脇で感じたスベスベ感はなかった。
63 8:20
8:37
浜脇
八幡温泉
錦栄温泉より南下し、小さな橋を渡ると浜脇地区に入る。静かな住宅街に公民館があった。鄙びた外観であるが、浴室は比較的新しく、共同湯にしては珍しくシャワー設備があった。源泉が浴室隅にあり、浴槽内に源泉が投入される方式。透明、無味、微かな温泉香で、茶色の湯の華が少しある。こちらも浜脇からの引き湯で分析表も全く同じものであったが、スベスベ感があり、タオルに移った温泉香がとても良かった。
64 9:36
9:46
鉄輪
砂原温泉
レンタサイクルをして鉄輪に向かった。砂原温泉は交通量の多い道沿いにある平屋の無人共同湯である。細長い長方形のタイル浴槽に透明、無味、無臭の湯が静かにかけ流されている。源泉には触れなかったが、激熱のようで加水量も多かった。分析表なし
65 9:55
10:15
鉄輪
旅館国東荘
国東荘は分析表を見れなかったのが残念であったがとても良いお湯だった。宿の南筋を少し入り、ものすごい勢いで噴煙を上げる源泉塔の横に、湯小屋がある。木造の洒落た造りになっていて、女湯は露天と蒸し風呂があった。浅めの大きな浴槽には緑がかった透明の湯が掛け流しとなっており、角から源泉を入れている。源泉が熱いため投入量は少ないが加水なしの掛け流しと思われる。薄塩味、酸味、金気味で臭いはあまりない。温泉閣と似たような味で、丁度、薄めの梅昆布茶をアルミコップで飲んでいるような感じで美味。男湯は蒸し湯のかわりに砂湯となっていた。
66 10:40
10:55
鉄輪
旅館入舟荘
入船荘は11時からとの情報であったが、電話をすると今からでもOKとのことである。熱の湯共同湯の裏手にある旅館であるが、自家源泉である。熱の湯と同系のお湯かと思ったが、透明、かすかな酸味と薬臭で分析表はだいぶ違った。64.2度 Ph3.9 Na-18,Ca-15.9,Fe-1.4,Al-2.3,Cl-14.6,SO4-80.9,H2S-0.4 総計258mgの単純泉である。源泉は極微量が投入されておりとても静か。熱の湯の、カラーン、ザブーンという音を聞きながら、しばし寛ぎの時間を過ごした。
67 11:05
11:25
鉄輪
絶景の宿さくら亭
東屋に行こうと自転車で坂道を登るが玄関口がわからず、結局さくら亭まで登りつめてしまった。玄関の車寄せでお出迎えをしているスタッフが驚きの顔で近づいてきた。鉄輪の高台に位置するこの宿は、絶景の宿という屋号に相応しく、別府湾、高崎山を眺望し、近く貴船城が一際目を引く。大浴場は四角い浴槽一つで、湯口や床は褐色に染まり、源泉掛け流しとあったが、湯は透明、無味、無臭のクリアなものであった。掘削自噴で239mgの単純泉である。宿の屋上の展望露天風呂は微かに金気臭を感じた。
68 11:31
11:47
鉄輪
大黒屋
鉄輪といえば地獄蒸しでも有名だが、その地獄蒸しを体験できる宿が大黒屋である。宿のそちこちから白い蒸気が立ち登っている。狭い脱衣所の扉をあけると意外にも浴室は広く、ワイルドな岩作りの浴槽にミニチュアの恐竜の模型が所々におかれ、異色な雰囲気である。加水掛け流しで、透明、明確な酸味、金気味、薬臭で個性的であった。湯口には白い析出物の付着が見られた。79度 Ph3.6 Na-22.8,Ca-7.4,Cl-17.6,SO4-95.3,H2S-0.3 総計262mgの単純泉であり、入舟屋と同系であるが、こちらの方が酸味が強い。
69 11:50
12:15
鉄輪
旅館みゆき屋
入り口が奥まっており、中庭のようなところには骨董品が並べられている。館内にも所狭しと骨董や美術品が置いてあり、販売もしているようだ。貸切風呂は小さいながら石造りの露天で、ちょっとした植え込みもあり感じが良い。壁にかけられた陶器の絵皿も素敵だった。源泉は激熱で塩味、金気味、薬臭、弱く笹濁り。Ph3.4,802度 Na-991,K-126.2,Fe-1.7 Cl-1437,SO4-403 H2S-0.3 Na-Cl泉である。酸味を感じないのが不思議だった。とても風通しの良い露天で、気持ちのよい入浴となった。
再訪 12:17
12:55
鉄輪
ひょうたん温泉
一息つこうと思い、有段者の無料券を利用してひょうたん温泉に立ち寄る。奇遇にも利用ロッカーの番号が前回と同じで驚く。一番個性を感じる滝湯に打たれて肩をほぐし、休憩所で一息ついた。温泉殿堂の名人肖像写真を眺めて、私も名人に近づきつつあることを実感し妙に緊張した。
70 13:00
13:15
鉄輪
やすらぎのある宿旅館さくら屋
国東荘の隣のさくら屋は個人宅の浴室で、小さなコンクリート浴槽一つ。激熱の源泉がわずかに投入されかけ流しとなっている。無臭で透明のきれいなお湯だが、口に含むと金気味で個性があり嬉しくなった。Ph4.4 97.7℃ Na-1260,K-153,Ca-37、Cl-1980,SO4-345 総計4626mgのNa-Cl泉であるが、塩味は感じなかった。
71 13:42
13:55
鉄輪
かんなわゆの香
一見日帰り専用の施設かと思うような旅館である。浴場は別棟にあり、宿泊客と外来入浴者とは入り口が分かれていた。浴室は板張りで浴槽が一つ。露天は、3つの浴槽と壷湯、蒸し風呂があった、内湯は透明の湯で、酸味、金気苦味、無臭であったが、露天は弱く白濁しており、酸味がなく金気味が際立った。99度 Ph5.1 Na-1155,K-201,Ca-36,Fe-1.2,Cl-1830,SO4-380 総計4480mgのNa-Cl泉。加水掛け流しである。
72 14:00
14:20
鉄輪
もと湯の宿黒田や
八十八湯が射程距離に入ってくると、残りをどの施設にするか迷うようになる。出来るだけ個性的で良さそうな温泉をチョイスしたいのだが、有段者のご褒美である無料入浴券をみすみす無駄にするのは忍びないので、必然的に無料券対象施設を廻ることになる。ここ黒田やはまさにその例であるが、結果は行ってみて正解だった。
内湯はプールの様な長方形の浴槽で、深さがある。深さがあると淵まで歩くのが面倒で、つい泳いでしまう。大きな浴槽に並々と湯が張られている様が良い。微塩味、金気味、微かな酸味と薬臭で隣のおにやまホテルと似ていると思った。露天はかぎ状になった浴槽で、深さもまちまちである。弱く白濁しており、庭園風のしつらえであるため、鯉でも泳いでいそうな雰囲気である。他に水風呂、サウナもあった。93.2度 Ph6.67 Na-1127,K-175.7,Cl-1775,SO4-335 総計3779 Na-Cl泉
73 14:43
15:00
別府
悠彩の宿望海
鉄輪を離れて別府の北浜ホテル群をまわる。6階の屋上露天風呂からは別府の街と北浜のビーチを眺望できる。透明、無味、無臭で個性のないものであったが、ツルツル感があり気持ちがよい。43.2度 Ph8.3 Na-242、Cl-108、HCO3-367.2,CO3,24 総計1132mgの重曹食塩泉である。
74 15:03
15:30
別府
ホテル三泉閣
国道10号線をはさんで向いのホテルである。温泉本には要予約とあったが、連絡なしに入浴を申し出た。清掃中とのことだったがOKがでて6階の浴室へ行く。カギ状の深めの浴槽からはザバザバと掛け流され、入浴する前から心が躍る。綺麗な黄緑透明のお湯は、モール臭の香ばしい良い香りで興奮した。おそらく浴室を拡張して半露天を造ったのであろう、木槽と石風呂が二つある。石風呂の方は茶色の湯の華が少し見られた。加水量は多いようだが、嗅覚に訴えるものがあり、楽しい入浴となった。独自源泉で43度 Ph8.7 Na-261,Cl-148,HCO3-471,CO3-60.2の重曹食塩泉であるがツルツル感は望海の方が強かった。
75 15:35
15:50
別府
花菱ホテル
私好みは共同湯のようなこじんまりした浴室・浴槽であるが、ここ花菱ホテルの浴槽を見ると、”大”浴場も良いね〜、と思う。何しろ浴槽の表面が波打つほどの湯量である。湯口では三泉閣よりさらに明確なモール臭で、微塩味、ツルツル感もあって良い。掛け流しではあるが、加水、塩素投入が残念である。別府湾を一望し、なかなか気持ちの良いお風呂であった。独自源泉 41.5度、Ph8. Na-520,Ca-129,Cl-942、HCO3-347 総計2444mgのNa-ClHCO3泉
76 15:58
16:20
別府
別府ホテル清風
花菱ホテルの北隣にある大型ホテルである。北館3階の大浴場はホテル棟の中庭に造ってあるのだろうか?天井はすりガラスのようになっており自然光が入り露天の感覚である。こちらも大きな浴槽で、相当量の湯が投入されかけ流しされている。薄黄緑透明、無味、弱いモール臭、ツルツル感ありのお湯である。小さな露天、サウナ、打たせ湯とバラエティ豊か。源泉名は実篤の湯とありMg-42.6,Cl-147,HCO3-437の土類重曹食塩泉である。このホテルは2本の源泉を持ち、一方は屋上露天風呂に使われすみゑの湯源泉 Na-520,Cl-603,HCO3-640,CO3-27のNa-ClHCO3泉である。薄黄色透明、ツルツル感が明らかに強く、弱く油臭であった。循環、ジャグジーが少々残念である。この屋上風呂は悪天候時の入浴は壮絶であろう。
77 16:25
16:40
別府
天空湯房清海荘
ここも別府湾を眺望する展望風呂となっている。木槽がセパレートされており、窓側は寝湯になっている。掛け流しであるが、源泉投入量は少なく、鮮度に欠ける気がする。薄黄色透明、弱い油臭、渋味、スベスベ感のあるお湯である。湯口には粘土色の析出物があり珍しいと思った。52.3度 Ph8.3 Na-398,K-41、Ca-33,Cl-307,HCO3-702、CO3-30 総計1732mgの重曹泉である。浴場に防水畳を使っているが、私は苦手である。
78 17:20
17:40
別府
ゆわいの宿竹乃井
レンタサイクルの返却時間は17時であるため、別府駅へ向かう。カギを返して、引き続きレンタカーの手続きである。西鉄リゾートインは駐車料金が無料なのが良い。まだ北浜ホテルのノルマを果たしていないので、一旦駐車して徒歩で廻ることにする。
竹の井ホテルは別府タワーの隣に建つ宿で、バリアフリーの意識が各所に見られる。フロアをすべて浴場スペースにしてあり、東西両方の展望が楽しめる珍しい浴室である。深めの浴槽に加水掛け流しで、薄黄色透明、油臭、無味、スベスベ感ありのお湯。独自源泉のNa-HCO3ClSO4泉である。重曹泉にたて続けに入ったためか、明らかに肌がスベスベになってきた。これまで温泉の効能は重視していなかったが、驚くべき効果を実感した。さらに、鉄輪の食塩泉と北浜の重曹泉では明らかに欲後のさっぱり感が違うことに気づく。本当に温泉は面白い。
79 17:41
18:00
別府
夢ホテルかくすい苑
竹の井の隣のお宿である。ヨーロッパ調の浴室で長方形の浴槽が中でセパレートされている。源泉掛け流しであり、投入量もほどほどにあるが、全体的に流れが悪く、淀んだ感じである。薄黄色透明、モール臭のするスベスベ感ありのお湯。Na-294,K-53.5,Mg-32,Ca-95,Cl-221,HCO3-812,CO3-12 総計1799mgのNaCa-HCO3Cl泉
80 18:05
18:18
別府
ホテル好楽
ここの浴槽は不思議だった。源泉掛け流しとの表示があり、確かに浴槽の淵から掛け流されているが、どこから湯が投入されているのか全然わからなかった。1435mgのNaCaMg-HCO3Cl泉で、スベスベ感のある透明、無味、微かな土類臭のするお湯であった。久しぶりの土類系であるが、全体的に印象薄。
81 18:45
19:08
別府
芝居の湯
北浜を離れて車で周辺を廻る。まずは別府公園北西の芝居の湯(別府コミュニティセンター)である。白壁に瓦屋根の比較的新しい休憩所(ミーティング室)併設の共同湯である。脱衣所に入ると微かにアンモニア臭がした。浴室は天井が高く、大きなガラス窓からは枯山水の庭園が見える。綺麗な御影石の浴槽には弱く白濁した湯が掛け流しとなっており、湯口では刺激の強い硫化水素臭がするが味覚にはあまり感じない。湯口の下には湯の華を濾すための袋がついていた。堀田の引き湯と聞いていたが、分析表の源泉名はコミュニティセンターの湯となっていた。欲後は、べったりと何かが張り付いたような肌触りとなり、痒みを伴った。
82 19:20
19:40
堀田
堀田温泉
先回、臨時休業中であった堀田温泉に向かう。別府市街より高台にある堀田地区は眺めがよい。空を見上げると筋状の雲がピンク色に染まり素敵な夕焼けであった。やはり九州は陽が長い。 堀田温泉は共同湯でありながら、センター系の大きな施設である。内湯は薄緑の微濁、ややすっぱい金属臭がする。露天は岩から豪快に湯が投入され、硫黄臭が充満していて良い。加水、塩素入りが残念。 42.2度 Ph-6.4 単純泉である。H2S-0.4とは思えぬ硫黄臭であった。 
83 19:55
20:18
鉄輪
鬼石の湯
坊主地獄に出来た日帰り入浴施設である。すでに坊主地獄は閉館しているが、敷地の西側の道を進むとウッディな建物に辿りつく。天井の高い板張りの浴室で、窓ガラスを開けるとテラスに出られるようになっている。雰囲気が良い。内湯と露天、そして2階もあり展望(?)風呂となっていた。透明、微塩味、酸味、金気味ありで、渋の湯を薄くした感じであった。また、2階の展望風呂はスベスベ感が強かった。67.1度 Ph3.8 Na-1100,K-179,Fe-9.7,Cl-1736 総計4217mgのNa-Cl泉である。 駐車場へ向かう途中、坊主地獄の敷地からはボコッボコッ、シューという音だけが聞こえ、地獄ムードが漂っていた。
84 20:30
20:48
別府
別府富士観ホテル
国道10号を通り、北浜手前の富士観ホテルに寄る。1階の大浴場と最上階の展望風呂があり、どちらも利用可であったが、源泉は同じで独自源泉である。大浴場が良かった。体育館のような大きな空間に、大き目の石造りの浴槽で、隅の石の間から湯が出ている。間欠泉のように不定期にボコッボコッと吹き上がり、感激した。吹き上がったところは刺激の強い油臭がするが、お湯自体は無臭である。47.5度 Ph8.6 総計1067mgのNa-HCO3Cl泉で、CO3-30mgを含有するスベスベ感のある湯である。展望風呂は内湯一つと外に小さな木の浴槽が一つあり、別府市街の夜景が綺麗である。しかし、お湯は大浴場よりも個性が薄く、つまらなかった。
85 別府
西鉄リゾートイン別府
ホテルに戻りすぐに2階の大浴場に向かう。長方形の内湯一つと外に小さめの露天があった。55.8度 Na-634、Mg-168,Ca-228,Cl-1684,HCO3-377.2,HS-0.4 総計3269mgのNaMgCa-Cl泉で興味深い分析表であったが、加熱、加水、循環、殺菌であり透明、無臭、微塩味の湯であった。源泉はどのような個性を持っているのであろうか、無念である。
身だしなみを整えてサッパリしたので、夕食をとりに街へ出る。温泉本で気になるお店もあったが、また”うれしや”に行った。ここの生中のジョッキは量が多くてうれしい。レバ刺しとおでんをつまみながら、今日の行程を思い起こし一人ほくそ笑む。我ながら25箇所も飽きずに廻れるものだと思う。しかし、これも別府の湯がどこも素晴らしいからであろう。
さて、八十八湯まで残すところ3湯となった。始めから意識をしていたわけではなかったが、前々から行きたいと思っていた塚原温泉が残り、記念の八十八湯目となりそうだ。明日に備え、ちゃんぽんで締めて早々に店を引き上げる。別府の夜は今宵でしばらくおあずけだろう。